汗をかく理由~体温調節の基礎知識~

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あなたはどんな時に汗をかきますか?

運動した時? 気温が高くて暑い時?

汗は何のためにかくのか。

その答えは、体温調節であるという誰でも知ってる至極当たり前のことを書いて終わりそうですが、まぁ、ぶっちゃけそれだけではないんですよということをここでは書きますね。


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汗は体中から出ている

暑い時、あなたは汗をどこからかいていますか?

額、鼻頭、頭、脇の下、腕・・・・全身ですね。

そう、私達の全身には汗腺が分布しています。

汗かきや多汗症・ワキガの人からすれば、迷惑この上ない汗腺ですが、汗腺があるから私たちが生かされているといっても間違いじゃない。

夏は連日の猛暑日が・・・なんてこともよくニュースになりますし、気温38℃超えの日に外出していると、いつぶっ倒れてもおかしくないですよね。

人間の体温が36℃前後くらいですから、少なくとも体温よりも高い温度の中では普通に考えて生命維持機能を保てるわけがないんですよ。

それを何とかしてくれているのが「汗」なので、本気で暑い時には出てきた汗は拭かずに蒸発せるべきなのかもしれません。

エクリン汗腺とアポクリン汗腺

汗は皮膚表面にある汗腺から出るのですが、その汗腺は大きく分けて2種類あります。

そのうち、暑い時に体温調節のためにかく汗はエクリン汗腺から出ます。

エクリン汗腺は全身に分布していて、暑さを感知して交感神経の刺激によって分泌されます。その汗の成分のほとんどは水分なのでサラサラ。

「良い汗をかこう!」とテレビなどで言ってるのは、エクリン汗腺からの汗をかこうぜ!ってことだと思ってください。

エクリン汗腺からの汗は基本的に無臭

一方で、脇の下、陰部など特定の部位に集中して分布していて、「汗のにおい」と言われるのはこのアポクリン汗腺から分泌される汗によるものです。

エクリン汗腺から出る汗と違って、ちょっとネバネバした汗が出ます。

何でネバネバしてるのかというと、アポクリン汗腺には皮脂線がつながっていて、皮脂線から分泌されるタンパク質や脂質が汗に混じって多く含まれているからんなです。

分泌されたタンパク質や脂質が皮膚表面に付着して酸素に触れることで酸化したり、皮膚に常在する細菌によって分解されることでにおいの元となる物質が作られるのです。

ワキガの原因もアポクリン汗腺ですね。

このアポクリン汗腺からの汗の機能としては、いくつかの意見があるようですが有力なのはフェロモンだとされています。

ちなみに、耳垢が湿っているとアポクリン汗腺が多い傾向にあるというのも、あながちウソではありません。

耳垢のタイプと多汗症の関係

汗が体温調節してくれるのは気化熱のおかげ

私達は生きている限り常に体から熱を発生させています。

ものを食べれば消化管が動き、運動すれば筋肉が動く、呼吸をすれば酸素を利用して細胞がエネルギー生産をする。

エネルギーって目に見えないぼんやりしたものですが、一番分かりやすいのが「熱」です。

人間でいうならば体温ですね。

魚類や爬虫類のような変温動物は、環境の温度によって体温が大きく変動しますが、人間はおおよそ37℃と一定に保たれているのも、体の中で熱エネルギーを生産しているからなのです。

実に体で作られるエネルギーの75%は熱エネルギーなので、いかに体温調節が重要なのかがわかりますね。

しかし、体温が37℃以上に上がり42℃を超えると生命維持の危険性が生じるようになります。

この理由は、体温が42℃を超えると体の中ではたらく酵素が上手く機能しなくなるためで、そうならないためにも汗をかいて体温調節するようになっているんですね。

ちなみに、全身にエクリン汗腺を持ち発汗によって体温調節できるのは人間だけの特徴です。

同じ哺乳類でも、犬・猫は全身にエクリン汗腺を持たないので体温調節が苦手。なので、人は他の哺乳類に比べると暑さにタフであると言えます。

体温調節は常に一定を保つということだけではありません。

ウイルスに感染したときには、自発的に体温を上げて体内に侵入したウイルスの活動を低下させて排出しようとします。

生態防御機能としても体温は働いているんですね。

そんな人間に備わった体温調節機能のうち、熱を下げることに寄与しているのが「汗」。

その仕組みは、水分の蒸発による気化熱放出です。

水が液体から気体に変わるときには、周囲の熱を奪います。

よく夏場の暑い時期に、蒸気(ミスト)シャワーを設置している施設などを見かけるようになったと思いますが、これも気化熱による温度低下を利用しているのです。

他にも、昔ながらの方法としては「打ち水」もそうですね。

よく、おばちゃんが玄関の軒先に水をまいているでしょ。

もし、運動しても汗をかかないとすれば、たちまち体温は42℃を超える恐れがあり、熱中症により倒れてしまう。それだけ汗の蒸発による熱の放出の力は凄いということです。

湿度が高いと熱中症になりやすい理由

暑い夏、熱中症が起こりやすい季節ですが、気温の他に無視できないのが湿度です。

気温が同じであっても、湿度が高いと体感温度が上昇します。

実際、ムシムシ(蒸し蒸し)して暑い・・・という状況だと熱中症になる確率も高くなります。

その理由は、汗が蒸発しにくいから。

大気中に水蒸気(湿気)が多いと、皮膚表面に出た汗が気体となって大気中に出ていくスペースが少なくなります。なので、汗はでるけど気化しにくいため、なかなか体温が下がらないのです。

体温が下がらないと熱中症になりますよね。

さらに体はもっと汗をかいて体温を下げようとしますので、体内の水分が不足する脱水症状も引き起こされる可能性が高くなるのです。

人は気温が高くなると、体が順応するようになり汗をかきやすい体質に変化します。

どんな人でも、夏と冬では気付かなくとも体質変化が起こっています。

それだけ、夏場は体温調節のために汗を沢山かきますから、経口補水液などの出番が増えますね。

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感想(283件)


もちろん、冬でも脱水症状は起こるもので案外、冬の脱水症状の方が深刻だったりします。

厚着をしたまま暖房の効いた部屋などにいても汗をかきますし、寒い夜はついつい長風呂してしまい汗を大量にかいてしまいます。

冬は空気が乾燥しているので怠りがちですが、水分補給は夏場同様に意識しましょう。




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