原因不明の多汗症『原発性多汗症』かどうかをチェックする方法

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多汗症の原因には様々な要因があるとされますが、服用している薬の影響であったり、特定の疾患の合併症として起こる二次性の多汗症もある一方、全くの原因不明とされる人もいます。

そういった多汗症のことを「原発性多汗症」と呼びますが、多くは手・足・脇の下といった局所的に大量の汗に悩まされます。

汗かきすぎだろ・・・・私・・・

中でも、私生活に支障をきたすほどの汗をかく重症者は想像以上に多く、日本全国でも80万人を超えるとされます。(厚生労働省の研究チーム調べ)

  • 手のひらに大量の汗をかいてしまうと他の人と握手ができない。
  • パソコンや電気機器を触っていると、汗で故障してしまう。
  • 紙にメモを書いていると濡れて破れてしまう。
  • いじめのネタにされてしまった。

あなたも、そんな悩みを持っていませんか?

ところで、自分自身が原因不明とされる原発性多汗症なのかどうかをまずはチェックしておきたいですよね。とはいっても、病院に行って診察を受けるのも面倒です。

しかし、病院に行かなくてもある程度は自分で推測することはできますし、診断基準となるチェック項目もあります。

ここでは、原発性多汗症は何歳頃から発症するのか。

どうやって向き合っていけばよいのか。

どうやって治療したらよいのか。

といったことについて説明します。


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原発性多汗症の診断基準と発症年齢をチェックしよう

原因不明の原発性局所多汗症であるかどうかをチェックする時には、以下のような項目に当てはまるかどうかが判断基準となります。

最初の症状は25歳以下であること多汗症が身体の左右対称にみられること

睡眠中は汗が止まること

週に1回以上は多汗症による弊害を実感していること

家族歴がみられること

自分に当てはまっているかどうかを確認してみてください。

発症年齢の他、この中で特に気になることに「家族歴がみられること」が挙げられると思います。

実は原発性多汗症の多くは原因不明であるが、おそらくは遺伝的なものではないかということが示唆されつつあるのです。

要するに”生まれつき”ということです。

2017年現在、まだ明確な遺伝子の特定はされていませんが、今後明らかになる可能性は高いでしょう。

そして、原発性多汗症の最も発症年齢が多いのは平均13~19歳の思春期です。

原発性多汗症では、腋、足裏、手、頭部、顔などの局所的なものが多く、先ほどの診断基準の他に6ヶ月以上思い当たる明らかな原因がないまま過剰な発汗が認められることが条件となります。

原発性多汗症の対策・治療

多汗症には様々な要因が考えられるということは、「多汗症が起こる主な5つの原因と対策法」でも紹介していますが、それぞれに対策法が異なります。

もしかすると、市販の漢方薬を試してみることを考えたりもしているかもしれませんが、その効果については千差万別です。

多汗症に使う漢方薬と使い分け

ほどんどの場合、原発性多汗症の重症患者であれば手術以外の治療法では効果がないとされる難治性になります。

汗を吸う砂漠になりたい・・・

もう、多汗症のせいで自暴自棄になりそうな自分を抑えきれなくなりそうですよね。

局所多汗症は脇・手・足の順番に多く発症しますが、どこに発症するかはわかりません。

原発性多汗症の多くが10代までに発症するので、未成年のうちに手術をするのはリスクもあります。

しかし、中には手術不要で完治させることのできる方法もありますので紹介しておきます。

まずはその前に、次にガイドラインに沿ったいくつかの代表的な治療法例を紹介しよう。

塩化アルミニウム外用

局所性の多汗症では第一選択として使用されるのが、制汗作用のある塩化アルミニウムです。

多くの場合は20%前後の塩化アルミニウムと10%のグリセリンを水に溶かして外用としてただ塗るだけなので、比較的簡単に行える治療の1つ。

保険は適用されませんが、薬の価格は安くて何よりも手軽な方法としては、一番効果があるという意見も多い。

アルコールを混ぜたものを使うと効果が高くなるというケースもあるが、アルコールに肌が負けてしまうという日本人も多いため、アルコールフリーかどうかは受診したクリニックで確認してください。

塩化アルミニウム単純療法と塩化アルミニウム密封療法(ODT療法)の2つに分けられますが、中~重度の多汗症の場合は、ODT療法が適用されます。

ODT療法では、塩化アルミニウムを塗布した後に密封することで、長時間皮膚に接触させることができるので高い効果がえられます。

ただ、塩化アルミニウムに過敏症を持っている人は適用しませんし、過敏症でなくても皮膚炎になることもあります。

もしも、塩化アルミニウム外用を適用した後で、皮膚が赤くなったり痒くなったりした場合は医師に相談するようにしましょう。

塩化アルミニウムが多汗症に効果があるとされるのは、アルミニウムイオンが汗腺に作用しているからだというのが一般的な考え方のようです。


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イオントフォレーシス

手のひらや足の裏に有効で手軽にできる治療法としてアメリカでは一般的になっています。

手術の必要も麻酔の必要もないというのが大きなメリット。

イオントフォレーシスでは患部を水(水道水)につけて微弱電流を流します。

適用されるのは手足など水に浸けられる部位であり、方法としてはスポンジなどに水を流して水に沈んでしまわないようにその上に手足を置きます。

微弱電流によって、水から水素イオンが発生して幹部の汗を出す細胞から汗を出しにくくしてくれます。

治療は週に1回から始まり、症状が軽くなりだしたら月に1、2回と減らしていき20回程度を目安に一旦終了となります。(10回目の施工あたりから徐々に効果が実感できることが多いようです)

1回の通電時間は約30分程度。

問題は通院が必要であることと、脇汗などには適用できないこと。

また、微弱ですが電流を流すためペースメーカーを使用している人には使えません。

手・足の多汗症に簡単、安全な治療法イオントフォレーシス。その治療方法と効果について紹介しています。

ボツリヌス療法

塩化アルミニウムの次に第二選択となっているのが、食中毒の原因にもなるボツリヌス菌が出すボツリヌス毒素です。

ボツリヌス療法ではこの毒を薬として転用しているのです。

神経から汗腺への伝達物質を遮断する効果があり、患部に注射することで制汗効果が出ますが、持続効果は半年程度。

脇や手の局所多汗症で適用されることが多く、健康保険が適用されるもののほとんどが 1 回 1 万円以上の高額になります。



交感神経を胸部で切断する手術(ETS)

胸腔鏡下胸部交感神経遮断術 ETS(endoscopic thoracic sympathectomy)と称されるが最も根治性があり、これ以上の治療法はないと言える半面、別の部位が多汗になる「代償性発汗」が問題視されることが止みません。

ETSでは発汗を促す交感神経を遮断します。

胸部と腕、手の発汗が抑えられると、その代わりに腹や腰などの他の部位で今まで以上に汗がでることがあるのです。

また、発汗部位の汗がとまるようになると、今度は乾燥肌に悩まされることになるケースもあるので、ハンドクリームなどの保湿剤を利用する機会が増えることも考えておきましょう。

実際、手術をめぐりトラブルも起きており、患者の重症度や合併症の問題を考慮せずに手術にすぐ踏み切るようなことは避けるべきです。

手術の方法は全身麻酔にて行いますが、両方の手汗を一度の手術で遮断するか、代償性発汗を懸念して片方ずつしかしないかは病院によって判断が異なります。

よく話を聞いて決断するようにしましょう。

直視下摘除法(剪除法)

主にワキガや腋の多汗症の人に適用される方法です。

局所麻酔による手術をしますが、医師が目視によって汗腺を確実に取り除いていくので効果は大きい。

ただし、費用が20~30万円程度かかるので手軽にとはいかないのが欠点です。

多汗症やわきがを完全に治療してしまいたい時に行われる剪除法についての説明をしています。

そして、最後に手術不要でワキガ・多汗症を根本治療するビューホット治療という方法もあることを紹介しておこう。

これは、子供から大人までに適用できる方法で、手術でおこるリスクがほとんどなく手汗などの局所的な多汗症にも使えます。

もちろん、デメリットもありますが、それらについては「手術不要!たった20分でワキガ・多汗症を治療する方法」を参照してください。

まとめ

原因不明とされる(遺伝的要因も示唆される)原発性多汗症はその発症年齢が若年であることがほとんど。

そのため、発症した多汗症に対する治療や対策もしっかりと吟味する必要があります。

いくつかの治療法がある中で、最初はリスクの少ない方法を選択し、成人になってから医師と相談して自己判断の元で根治を目指しても遅くはないかもしれないですね。